とにかく現場経験を積みたいならテスターという選択も”あり”かも
隣りのシマで進んでいるプロジェクトが12月からシステムテストに突入する。
事前説明なのだろうか、テスター要員の新規参画者が4名、今週3日程、午後のみだが業務説明を受けに来ていた。
そしてこの4名の新規参画者が超ヤングだ。男3名、女1名の構成なのだが、初日のみスーツだったので分からなかったが、2日目以降は私服だったのですぐに気付いた。
彼らは明らかに学生だろうと思われる年齢だ。スーツよりも制服のブレザーの方が似合う年齢だが、周りには彼らの倍以上の年齢のオッサンも多く、醸し出すオーラからして違う。学生なのか、バイトなのか、インターンなのか分からないがとにかくヤングだ。
モバイルサイト専用の要因
彼らヤング集団の動向が気になって仕方のなかった自分は、耳をダンボにして聞き耳を立てていた。分かったのは、システムテストを控えている隣りのプロジェクトは物流系の会社のサイトで主にPCサイトとモバイルサイトという2つで構成されている。その内のモバイル側のテストを担当するのが彼らの役目らしい。
ちなみに先週最後の日、11/22(木)には、そのサイトで使用される機器(スマホやタブレット?)が続々と搬入されていた。チラ見した限りでは20台くらいあっただろうか。恐らく主要3キャリアの主要機種中心に動作確認をやっていくのだろう。
現場に入って見えるもの
彼らがこのプロジェクトに参画した動機はわからない。
IT系志望の学生がちょっと現場経験を積んでみたくて来たのか、単に時給が良くて来たのか、その辺の事情は不明だ。
ただ、もしIT系志望で来たのだとしたら、こういう経験ってスゲー貴重だなって思った。実際のIT系企業での実際のプロジェクトの参加経験なんてのは、普通は専門学校生や情報処理系の学部生でもなかなか経験できないことだ。これからシステムテストなので、もちろん製造工程(開発~単体・結合テスト)は終わっているのだが、それでも実際の業務がどのように進んでいくのかを現場に入って経験することは大いにメリットのあることだと思う。
実際に自分が感じる一番のメリットはプロジェクトが進んでいく毎に生成されていく以下のドキュメント群を実際に見ることができるかもしれないということだ。
【テスターでも閲覧可能かもしれないドキュメント群】
・基本設計書
・詳細設計書
・単体テスト仕様書
・単体テスト結果報告書&エビデンス
・結合テスト仕様書
・結合テスト結果報告書&エビデンス
・システムテスト仕様書
・DB関連資料(テーブル一覧など)
・インフラ関連資料(機器構成やネットワーク関連資料)
・その他関連資料(※1)
・プログラムソースコード(※2)
※1.マスタスケジュールやプログラム一覧、メンバ構成表などの関連資料。
※2.プログラムのソースコードは別のフォルダ構成でSVNなどで管理しているのでテスターは基本見ることはできない。
実際にはこれらのドキュメントをチラ見しただけで、全容を理解するのは無理だが、それでも、各工程ごとに、どれだけ莫大な量のドキュメントが生成されているかを知り、そして良い意味でショックを受けることは貴重だと思う。はっきり言って自分は今は、新しい現場に映っても、なんも感じなくなってしまったが、20代の頃は、現場を移るたびに新しい発見があり、それだけで何かスキルアップしたような気になった。
彼ら4名のヤング集団がどれだけの期間この現場にいるのかはわからないが、たくさんの刺激を受けて今後に生かしてほしいなぁと無感動一直線なオッサンは思った。
これってIT系に転身予定の人もいいかも
彼ら4名のヤング集団を見ていてふっと思ったのは、他業種からIT系に転身してみたいと思っている人にも有効なんじゃないかということだ。期間の短いスクールや講習を受けただけで現場に出てやっていけるのか?って思っている人って多いと思う。
それなら、最初はテスターで現場経験を積みながら実際の業務を経験してみるのは有効じゃないかと思う。一旦入ってみて、その中でドキュメントに目を通したり、ソースコードを追ったりする中で、現場の空気感を経験していれば多少変なというか不要な不安は払しょくされるのではないか。
但し、最後に言っておきたいのだが、志望がプログラマやSEだった場合は、テスター業務は短期間限定にすることは重要だ。慣れて、居心地が良くなると離れ難くなるが、それでなぁなぁと時間を費やしてしまうのはデメリットだ。あくまで”現場の空気を肌感覚として経験するだけ”というスタンスを持ち続けることが大事だ。
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