一度はIT業界に来た方が良い理由・・・



結構高い20代の離職率

新卒で入社した会社を3年以内に辞める離職率、これは学歴別に厚生労働省が発表していて最新(2018年)では以下のとおりとなっている。

大学卒:31.8%
短大卒:41.5%
高校卒:39.3%
中学卒:64.1%

恐らく、5年以内で同じような調査をしたら、離職率は5割を超えるのではないだろうか。さらに言えば、20代で転職を経験する社会人ってひょっとしたら7~8割くらいに達するのではないか。辞める理由は色々あるだろうが、今回は、”どうせ辞めて転職するなら一度はIT業界を経験した方がいいよ”というテーマで記事にしてみた。他業種への転身はIT業界に限らず、年を重ねる程難しくなっていくが、20代ならまだまだやり直しは可能だ。IT業界は特に門戸は広いと思うし、一度経験しておくとメリットは大きいと思う。

IT業界への転身難易度

IT業界への年代別転身難易度はだいたい以下の感じだと思う。

20代:超余裕
未経験でも一から教育して長く勤めてくれると想定した場合、企業側にもメリットがある。但し、既に転職を何度も繰り返しているような場合は、敬遠される可能性がある。転職斡旋付きの3~6ヶ月くらいの短期プログラミングスクールがこれだけ乱立しているのは、はっきり言うと20代の需要がかなりあることの証左であると思う。また、新卒でなければ学歴は問わないという企業はかなりあると思う。あっ、最後に、20代でも、28歳とか29歳とかはちょっと当てはまらない可能性もあるので注意が必要だ。

30代:不可能ではないが・・・
かなり厳しいのが現実だ。20代と30代の応募者がいて採用が一人の場合、書類はロクにみずに20代というだけで選択されるだろう。但し、30代であっても、社内SEやそれに近い業務を長年やってきているなら可能性はあると思う。多分、30代の場合は、履歴書ではなく、経歴書に何が書けるかが勝負だと思う。

40代以上:無理ゲ~
40歳以上で、未経験でIT業界に転身してきたという話を聞いたことがない。例えば20代ばかりの職場で40代の初級プログラマが30代の上長の元、教育や指示を受けながら業務を行うという光景は想像しずらいし、お互いにやりづらくてしょうがないだろう。まぁ、副業でシステム開発をしていて、依頼元に気に入られて採用されるようなケースはあるかもしれないが、正攻法の転職活動で成功する可能性はほぼゼロといっていいだろう。

IT業界に一度は来た方が良い理由

本題になるが、IT業界に一度は来た方が良い理由を述べたいと思う。但し、これから書くことは、主に20代に向けたものとなる。30代以上はもう少しハードルが上がると見た方がいい。

①.多様化した働き方

現在は、SIerなら客先常駐が基本だが、Web系などは、段々と多様化した働き方を認めるところができてきている。例えば週3日のみの就業とか、リモートワークが可能であるとか、他の業界では考えられないような働き方が可能になってきている。また、在宅ワークで一番稼げる分野の一つがシステム開発だろう。妊娠、出産などでフルタイムでの勤務が不可能でも、在宅なら可能という元女性エンジニアなどは、これらの利用で相当な額を稼ぐことも可能だ。もちろん仕事量の調節も効きやすい。

②.学歴不要

基本的には、学歴は不要だ。エンジニアを募集している企業は学歴よりも実績を重視する傾向がある。もちろん大手SIerは、”新卒は大卒のみ”という条件を設けているところは多いが、それ以外は学歴は重視されない。一番重視されるのは、実績であり実力であるので、採用面接の際にこれまでの実績や実力があることをちゃんと説明できれば採用される可能性は高いと思う。

③.最後の保険になりうる

例えば、IT業界で数年働き、他業種に転身したとしても、IT業界ならある程度ブランクがあっても復帰しやすいと思う。求められるスキルが満たされていれば、例えば数年程度のブランクは問題にならないケースは多いと思う。それだけ人材不足が深刻なわけだが、自分自身、付き合いのないエージェント会社に初めて登録し経歴書を送り案件紹介を受けると、10年以上ブランクのあるCOBOLの案件を紹介されたりする。ブランクを問題視しないというのはエンジニアにとって、選択肢が広がるのでメリットは大きいと思う。そしてIT業界の人手不足は当面続くであろうことが予想されている。

最後に・・・

自分自身、”転職=同業他社へ正社員として就職”という選択肢しかなかったら、今でも会社に魂を売り渡して社畜をやっていたと思う。フリーランスに転身しようと思ったのは、結構まわりにフリーランスエンジニアが多くいたのと、仕事はまだまだあるだろうとの予測がついたからだが、フリーランスになって約5年、その考えが誤っていたと感じたことは一度もない。
今、20代で他業種で低賃金、長時間労働で苦しんでいるなら、一度、IT業界への転身を考えてみたらどうだろうか?もちろん、IT業界にもブラック企業は、まだたくさん存在するだろうが、IT業界での経験は決して無駄にはならないと思う。

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