せっかく新卒で入った会社・・・でも、辞めたい場合



せっかく新卒で入った会社・・・でも、辞めたい場合

今回は、せっかく新卒で入った会社なのに、もう既に辞めたくてしょうがない場合、どうしたらいいのか?について少し書きたくなった。

劣等生だった自分の場合・・・

もう40代半ばになるが、もちろん自分にも新人だった時代がある。パソコンスキルもほとんどない状態で、一番入ってはいけないIT業界(ソフトウェア開発会社)に入ってしまった。炎天下に上着着て歩き回るイメージの営業職にはなりたくないっていう、しょうもない理由でIT業界に行ったわけだが、理由がこんな感じだから、何の準備もしなかった。今でも思い出すが、当時、フォルダ(ディレクトリ)の意味が分からなくて、「フォルダって何?」って隣のメガネに聞いたら呆れられた記憶がある。
同期は約30人いたが自他共に認める最下層グループ(というかビリだったかも)に属していた。
研修が終わって、実際の現場でのOJTは苦痛でしょうがなかった。だって、OJT担当の先輩社員が何言ってんだが意味不明な状態がしばらく続いたんだから・・・
「お前、内定貰ってから何もしなかっただろ?」ってドストライクなこと言われたが返す言葉がなかった。自分の現場での理解度を見ればそんなのすぐに分かってしまう。でもね、不思議と見捨てられることもなくクビにはならなかった。恐らく、新卒の新人の特権だったのだろう。

 

どうしても辞めたい場合・・・

せっかく新卒で入った会社、でも辞めたいって場合もあると思う。理由なんて人の数だけあるような気もするが、新人に限らず会社員が会社を辞めたくなる原因は大体以下のとおりではないだろうか?

①.イメージと違う。
②.パワハラ、セクハラ等のハラスメントが横行。
③.希望していた仕事ができそうもない。
④.周囲や同期のレベルが高すぎてついていけない。
⑤.条件面に虚偽がある。
⑥.給料が低すぎて生活できない。

いろいろあると思うが、すぐに辞めた方がいい場合と、ちょっと待った!と言いたくなる場合と2つある。上で挙げたいくつかの理由をもう少し掘り下げて考えてみたいと思う。

【すぐにやめた方がいい場合】
②、⑤、⑥はすぐにやめた方がいいだろう。

②.はすぐに辞めた方がいいだろう。今の社会では、ハラスメントは悪(違法)であるということは周知事項である。このような環境で無駄に耐えることは自分自身を否定することになる。会社側は、ハラスメントが妥当である理由をいくらでも準備している。それに流されて自分自身が受け入れてしまえば、結局は自分もそれらの犯罪行為を間接的に肯定していることになる。すぐに辞めた方がいいだろう。40代の自分が言うのも何だが、人生は短いし、生きていくのはそんなに困難ではない。
⑤、⑥もすぐに辞めた方がいいだろう。自分の場合も、残業代は出ると入社前に言っておきながら蓋を開けてみれば、”みなし残業代制度”を採用していて残業代が出なかったことがあった。こんな環境下で何年も辞めずに変に粘ってしまって、結局辞めた後に、損した感覚だけが残り非常に後悔する。⑤、⑥が原因で、自分の生活がままならないなら、そこに留まることは自分にとってメリットとなることは全くない。すぐに新しい職探しをした方が賢明だろう。長く居ればいるほど、正常な判断ができないほど経済的に追い込まれてしまう可能性がある。「地方で仕事がない」という場合は?。簡単だ、東京へ出て来ればいい、まともな仕事はいくらでもある。

【ちょっと待った方がいい場合】
①、③、④はちょっと待った方がいいだろう。

①.イメージと違う場合、自分のアイデアや考えがあるのに現実は全く違った場合。例えば、入る前は、自分の独創性やアイデアを尊重し自由に企画・開発ができると唄っていたのに、実際は単なる親会社の下請けで自分の考え・アイデアが生かされない場合はいいように思える。③も同じだ。技術職を希望していたのに営業職に配属されてモチベーションがガタガタ崩れてしまうのも無理ないように思える。④もこのまま続けていても自分が活躍できる場面が見出しにくいだろう。
ただ、ちょっと待ってほしい。新卒入社で新人研修とOJTが受けられるのは最初で最後だ。次に入る会社では新人扱いしてくれる保証はどこにもない。もちろん雇う側も業務経験がないのは承知だが、だからと言って新卒の新人扱いをしてくれるなんてことは期待しない方がいい。

でもせっかくだからあと少しだけ

辞める前に現実の業務の進め方、大人数でのプロジェクトの回し方を実際の現場で見ることは、辞めて再度、他の会社で仕事に就いた際にメリットになる可能性がある。だから辞める前に少しでもそのような場面に身を置くことは貴重な経験になるだろう。そして、新人が現場に出ても、”できる”ことが少ないことは上司や先輩社員も承知しているので、いきなり消化できない程の作業量を振られることは少ないだろう。だから、新卒の新人のこのような特権が使えるのであれば、少しでも使ってから辞めた方がいいだろう。
多分、新卒で会社に入ると、最初の半年は新人研修で時間が過ぎていくのではないか?最初の半年の内、

・前半3ヶ月:完全な新人研修(ビジネスマナーとか技術的な知識の吸収)
・後半3ヶ月:OJT(配属先で先輩社員の元で仕事を覚えながら、同時に少しづつ実践)

前半の3ヶ月(6月頃迄)で辞めてしまうのは個人的には論外だと思っている。会社も相当なコストを払って新人教育を実施している。まともな感覚を持っているなら、ここで辞めることは許されないだろう。後半の3ヶ月はケースバイケースだが、少しでも業務遂行の現場を身近で見ることは決して損になることはないだろう。それでも心身に異常をきたすまで粘ることはない。最終的には個人の判断だが、新卒の新人の特権はできるだけ使った方がいいだろう。

辞めることのデメリット・・・

最後にもちろん、最初の会社をわずか数ヶ月で辞めてしまうことのデメリットも書く必要があるだろう。どんな理由があっても(前項の②、⑤、⑥であっても)デメリットは発生する。いくつかあるが大体以下の点だろう。

【メンタル的なことや生活基盤】
①.自信喪失⇒次の会社もまた粘れず辞めてしまうのではないかという不安。
②.生活苦⇒蓄えなんてもちろんそんなにないだろう。

【社会的な見え方】
③.2社目以降の会社からは、またすぐに辞めるのではないかという疑心が発生。
④.ひょっとしたらキズモノ扱いを受ける可能性あり。

前項の②、⑤、⑥で挙げたようなハラスメントの横行や、生活苦の場合は、それほど気にすることはないだろう。運が悪かったと思って初心に帰り、やり直せばいい。前項の①、③、④の場合は、辞めた側の落ち度もあるので、2社目に応募する前に徹底的に現状分析とできる対策はした方がいいだろう。そして、2社目からは実績のない中での転職活動になるので、社会全体が売り手市場だとしても、自分の社会的実績がない為、買い叩かれる可能性が高いだろう。(売りに行くから買い叩かれる) 恐らく人材市場もマーケット理論の一部であることがわかってくるはずだ。

 

 

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